不動産の売却や購入が成立すると、不動産会社に「仲介手数料(ちゅうかいてすうりょう)」を支払うことになります。
これは不動産会社のサービスに対する“成功報酬”ですが、「どうして必要なの?」「いくらかかるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
今回は、仲介手数料の仕組みと計算方法について、わかりやすく解説します。
目次
仲介手数料ってどんなお金?
仲介手数料とは、不動産会社が以下のような業務を行い、売買を成立させたときに支払う報酬です。
- 買主・売主のマッチング
- 広告・案内の実施
- 条件交渉・契約サポート
契約が成立しない限り、手数料は発生しません。
売主・買主の両方から手数料がもらえるケースも?
不動産会社は、以下のように手数料を受け取ります:
① 両手取引(1社が売主・買主の両方を仲介)
→ 売主・買主の双方から仲介手数料を受け取れます。
② 片手取引(売主と買主に別の不動産会社がつく)
→ 各不動産会社が、それぞれの依頼主から手数料を受け取ります。
仲介手数料の支払いタイミングは?
一般的な支払いの時期は次の通りです:
- 契約時に「半額」+ 引渡し時に「残り半額」
- 契約後に「全額」
- 引渡し時に「全額」
※不動産会社によって異なるため、契約前に確認するのが安心です。
仲介手数料の計算方法
宅地建物取引業法では、仲介手数料の上限額が決められています。
売買価格が400万円を超える場合は、以下の式で簡易計算が可能です:
仲介手数料(税抜)= 売買価格 × 3% + 6万円
【例】売買価格3,000万円の場合
- 3,000万円 × 3% = 90万円
- + 6万円 = 96万円(税抜)
- + 消費税10% → 合計 105万6,000円(税込)
売買価格が400万円以下の場合の料率
金額によって手数料率が変わるため、以下を参考にしてください:
- 200万円以下 → 5%(税抜)
- 200万円超~400万円以下 → 4%(税抜)
- 400万円超 → 3%(税抜)
これらを合算した「3%+6万円」の簡易計算式が、売買価格400万円超の取引における上限となっています。
まとめ:仲介手数料は「安心して売買するための費用」
- 契約が成立してはじめて支払う「成功報酬」
- 法令で上限額が決まっていて、不当に高い請求はされない
- タイミングや金額は、契約前に不動産会社としっかり確認を
不明点があれば、遠慮なく担当者に質問してみましょう。
誠実な不動産会社であれば、丁寧に説明してくれるはずです。