年齢を重ねるにつれて、「この家、ずっと持ち続けていて大丈夫だろうか…」「子どもに面倒をかけたくないな…」と感じることはありませんか？
終活の一環として「不動産の整理」は、今後の人生を安心して過ごすためにも、とても大切なテーマです。
本記事では、子どもに負担をかけずに、自分らしく家と向き合う方法をご紹介します。
1. 不動産が「負動産」になる時代に
かつては「家を持つこと」が財産であり、「子どもに残せる資産」と考えられていました。けれども最近では、その不動産が“負動産（ふどうさん）”と呼ばれるような時代になっています。
築年数の経った家や、地方の空き家などは「売るにも貸すにも難しい」と言われるケースが増えており、相続したお子さまにとっては「管理や維持が大変」「遠方のため現地に行けない」「誰も住まず空き家のまま…」という問題を抱えることも少なくありません。
実際、「親の家を相続したものの、売却できるまでに2年もかかってしまい、草刈りや清掃費が思った以上にかさんだ」というご相談も寄せられています。
こうした背景から、「家を残すことが必ずしも親孝行になるとは限らない」「処分しておいてくれた方がありがたい」と感じる子世代が増えているのが現実です。
2. 「売る」ことは、決して後ろ向きな選択ではない
「せっかく長年住み続けてきた家を手放すのは、寂しい気持ちになる」というのは、多くの方が抱く素直な感情です。しかし、家を売却するという選択は、決して後ろ向きなことではありません。
むしろ、「子どもに迷惑をかけたくない」「自分らしい暮らしを続けたい」「将来の住み替えや施設入居の準備をしたい」という思いを実現する、前向きな一歩ともいえるのです。
最近では、「まだ元気なうちに自分の意思で売却を進めておきたい」と考えるご高齢の方が増えており、私たち中部エースにもそのようなご相談が年々多く寄せられています。
売却を選ぶことは、「自分で人生を整えること」。誰かに任せるのではなく、納得のいく形で決断できるのも、大きな安心につながります。
3. 売却までのステップをやさしく解説
いざ「家を売ろう」と思っても、「何から始めればいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。ここでは、不動産売却の流れを、やさしくご説明いたします。
- まずは「家の価値を知る」ところから
不動産会社に無料で査定を依頼すれば、現在の相場や売却の可能性を知ることができます。 - 売却にかかる費用や手取り額の確認
仲介手数料や登記費用、必要に応じての測量費用など、かかる経費を事前に知っておくことが大切です。 - 売却方法の選択
一般的な「仲介による売却」か、「不動産会社による直接買取」か。ご状況に応じて提案を受けながら検討しましょう。 - 今後の暮らしをイメージしておく
売却後の住まいや生活費をどのようにするか、あらかじめ考えておくとスムーズです。 - 家財の整理や片づけも並行して
長年住んだ家には思い出の品も多いもの。無理せず、業者の力も借りながら整理していくことができます。
分からないこと、不安なことは、不動産会社に遠慮なく相談してみましょう。
4. 売った後の住まいはどうする？
家を売ったあとの暮らしをどのようにするか——それも大切な検討ポイントです。
たとえば、「年齢的に階段の昇り降りが不安」「冬の雪かきが大変になってきた」といった理由で、よりコンパクトで便利なマンションへの住み替えを選ばれる方もいらっしゃいます。
また、「そろそろ施設入居を検討したい」「子どもの近くで暮らしたい」と、ライフステージに合わせて新しい住まいへと移られるケースもあります。
家を売却して得た資金を、老後の生活資金や住み替え資金として活用することで、安心・快適な暮らしを実現することができます。
大切なのは、「まだ元気な今だからこそ」自分らしい選択ができるということです。
5. 実際にご相談いただいた事例紹介
最後に、当社にご相談いただいた実際の事例をご紹介します。
《長野市内在住・70代ご夫婦の場合》
お二人のお子さまはすでに東京で家庭を持ち、長野に戻る予定はないとのこと。
ご夫婦は「将来、介護施設に入ることも見据えて、子どもに迷惑をかけないよう今のうちに整理したい」とお考えになり、ご自宅の売却を検討されました。
長年の家財整理には不安もあったようですが、当社が不用品の処分業者との連携を含めて丁寧にサポート。
無事に売却が成立し、「気持ちがとても楽になりました。子どもにも“ありがとう”と言われて、本当にやってよかった」と笑顔でお話くださいました。
このように、ご自身の判断で整理を進めたことで、家族の絆がより深まるきっかけになったという事例も少なくありません。
元気な今だからこそ、「家の終活」を前向きに
不動産は人生の中でも特に大きな資産であり、たくさんの思い出が詰まった大切な場所でもあります。 だからこそ、「売る」ことには迷いや不安がつきものです。 ですが、「子どもに迷惑をかけたくない」「自分の老後を安心して過ごしたい」というお気持ちは、まさにご家族を想う温かな気持ちの表れだと思います。 大切なのは、「元気なうちに、自分の意思で行動する」こと。 誰かに任せるのではなく、自ら考え、準備を進めることで、納得のいく人生の整理ができるのではないでしょうか。 不動産売却は、一人で抱えるには大きなテーマかもしれません。 でも、信頼できる専門家と一緒であれば、きっと一歩一歩、安心して進めていくことができます。
未来の自分とご家族のために、
今、できることを少しずつ始めてみませんか？
あなたの想いに、そっと寄り添いながら、私たちがお手伝いいたします。